ジョン・トラボルタ・・・やりおる
スプレー業界期待の星
1962年のボルチモアに住む女子高生トレイシー。彼女の夢は人気テレビ「コーニー・コリンズ・ショー」に出演することです。そしてダンサーオーディションを受けたいと両親に相談しますが、母のエドナは丸々としたトレイシーの体形を考え、「傷つくから」という理由で反対。しかし父ウィルターは「夢を叶えろ」と応援してくれます。しかし当日トレイシーは人種差別主義のプロデューサーから体形と顔だけで不合格とされてしまいました。
人種差別が色濃いボルチモアでは、白人・黒人はテレビ内で別扱い。しかしトレイシーは気にする事なく黒人たちともダンスを楽しみます。その様子を見たコリンズ・ショー出演者のリンクは、彼女をダンスパーティーに誘います。彼女のダンスは周囲を魅了し番組ホストのコーニーの目に留まります。そして番組新メンバーとなり大活躍。彼女のスプレーで固めたビッグヘアーも人気となり、ヘアスプレーコンテストでもトップになると誰もが思っていました。そんな折番組内の黒人だけのショーが打ち切りになります。トレイシーは「これではいけない!」とデモを始めるのですが、そこには大きなリスクがありました。
超ビッグサイズな母エドナ役は「ジョン・トラボルタ」!?
キュートな3重アゴの130㎏超えなお母さん役は「サタデー・ナイト・フィーバー」で一世風靡した2枚目大俳優ジョン・トラボルタ。僕の記憶ではコメディは少ない方ですが、確かに今までもミュージカル作品には出てますね。じゃあ、大丈夫・・・いや!?おかしいけど、ある意味凄い!!声も動きも違和感なく女性でしたよ。ジョンの作品を知っているからこそ「あれ?」となりますが、初見なら「こういう女優さん」と思えます。良い意味でショッキングでした!!
ちょっとジョンの印象が強すぎていますが、ミシェル・ファイファーやクリストファー・ウォーケンも出演。さらにこの作品以降グレイテスト・ショーマンやテッド・バンディでも人気のザック・エフロンと、かなりキャスティングに力を入れていました。登場人物全員が歌って踊れて華がある、そんなコンセプトが観て取れました。
暗いテーマを吹き飛ばすミュージカル
全編通して元気と自信を与えてくれる楽曲がこの作品のランクを上げ、観る者の心も挙げてくれます。見た目や人種の差別といった暗いテーマを、「歌って踊ればいいんだよ!」と明るく前向きに吹き飛ばしていくトレイシーの姿に感動しました。デモ時の歌詞で「チョコレートはダークがリッチ」と”黒は優れている”という表現が出てきます。軽快ながらもしっかりと批判する歌に惚れました。
ぽっちゃり女子高生トレイシーはポジティブの塊。そんな彼女の歌って踊る姿に励まされていくノリノリのミュージカルで、他登場人物も老若男女全員可愛く見える作品となっていました。本作はミュージカルへの移行部分も割と自然なので(見慣れてるからかな?)、今まで避けていた方も「ミュージカル映画入門作品」として持ってこいです。あとはジョン・トラボルタの歌と踊りも大期待ですよ!
⇑ ミュージカルでぶち挙がるのはこちらも同じ
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