1973年に既に警鐘していたのか
夢と希望を持って外に出る
真っ白な部屋でぼんやりしている老人。白いスーツを纏っていますが、よく見れば頭から出血、服は泥でよごれて息も荒い。虚ろな目をして床を見ていると、そこにもう一人白いスーツの老人が入ってきました。身なり良く温厚そうな彼は、うなだれている彼に声をかけます。
うなだれている老人は返事をしません。身なりの良い老人から「外出しないのかい?」の質問にだけ「外は何もないぞ。楽しくないぞ。楽しくないんだぞ!」と答えます。しかし身なりの良い老人は「色々あったんだろうが、ポジティブに生きねば!私は外出するよ。」と話し、この白い部屋のドアを開け外の遊園地にくりだします。そして・・・・・・
題名とポスターと内容と
ビジュアルポスターと題名から”なにかしらのホラーかスリラー”だと思っていました。特にポスターの不穏感には惹かれます。そして作品説明が「遊園地で老人が罵られ大変な目に遭う」だけ。ある意味全てがキャッチーに作られた宣伝戦略に見事に掛かってしまいました。
ちなみに作品内容は説明文通りです。説明文以外の出来事なんてありません。しかし本作の魅力は”観る人を選ぶメッセージの出し方”にあります。そもそも監督はゾンビ作の名匠ジョージ・A・ロメロ。万人ではなく”こういう作品を受け入れる人”に向けて、制作現在(70年代)の社会警鐘を行っているのでした。・・・いや今(2023年)でも同じなんですけどねえ・・・
国も時代も関係なかった
老人は大変な目に遭うのですが、その内容が国も年代も垣根を超えていました。50年経った現代でも、日本でも外国でも同じような問題が露呈していたのが良くわかります。本作は若者が観て”年とるの怖いよ”と思わせれればロメロ監督の勝ちです。社会は常に若者がつくるのですから・・・これ観て未来を変えてくれ・・・
介護の視点からも面白い描写を発見しました。”これは楽しいコト、楽しい所だから”と、老人だけが入場できるリハビリ器具を置き可動域訓練を受けるエリア。デイサービスですか!?こういう風刺はとても好み。面白そうにないでしょ?デイサービスなんて・・・。自分が行きたいデイサービスを作る!そんな事も考えながら生活しなければいけないのです。怖いなぁ・・・未来・・・
コメント も、文句以外で・・・