豪華キャストのイカレタコメディ
オバマ大統領就任式の陰で蠢く陰謀
2009年1月20日、オバマ大統領就任式で全米が注目している中、エリックは政府の極秘施設”ファクトリー(工場)”に呼び出されています。ここは表向きには政府否非公認として諜報活動を行っており、その活動のほとんどが暗殺業務でした。諜報部員全員が実名ではなくタロットカードの名称(コードネーム)で呼ばれ、エリックは早速”フール(愚者)”と名付けられます。
ファクトリーはオメガ・アルファの2チームで構成され、エリックはオメガチームに配属されます。両チーム犬猿の仲ですが、現在ファクトリーは極秘データの処分に失敗したこともあり、更にピリピリとしていました。エリックは配属されたばかりですが、この失敗の責任を取る争いに巻き込まれてしまいます。そしてそれは壮絶で想像もできない事態へと発展していくのでした。
俳優陣が豪華絢爛
本作の見どころは濃いキャストのイカレタ名演技。特に味を出していたメンバーを軽くご紹介。
チーム:オメガ
・戦車(チャリオット)は優れた能力を持っていますが、色々考えすぎたせいか現在では単なる呑んだくれ。演じたロブ・コードリーは「俺たち」シリーズでも名高いコメディ俳優です。
・女教皇(ハイプリーステス)は美しい女殺し屋。「ダイバージェント」シリーズで活躍のマギーQが演じています。コメディ出演は少な目のアジア系女優。
・審判(ジャッジメント)は爆破とITに詳しい頭脳派ですが、今回は頭は使いません。円実ヴィング・レイムスはドラマに映画に活躍のオールマイティ俳優。「ミッション・イン・ポッシブル」シリーズでルーサー役の渋い黒人です。
チーム:アルファ
・女帝(エンプレス)は危ないアバズレ女。戦車とは敵対状態で、お互い口汚く罵り合います。そんな役柄をエレン・バーキンが演じます。アメリカ映画好きなら知らぬ人がいなのでは?という女優で、80年代後半の「シー・オブ・ラブ」でアル・パチーノの恋人役に抜擢されたことから注目され続けています。
・魔術師(マジシャン)は経済テロリストと賢そうですが、今回は頭は使いません。戦車に憧れていたとか。演じたのはアダム・スコット。「LIFE!」のようなコメディ色が印象に強いのですが、割とシリアス役も多いという幅広い俳優。
・塔(タワー)はアフリカ系で大卒新人。インテリなイメージですが、今回は頭は使いません。ブランドン・T・ジャクソンはコメディアンとして活躍しています。「トロピックサンダー/史上最低の作戦」や「地球が静止する日」「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」シリーズでも顔が売れています。
チームに属していない危険人物
・隠者(ハーミット)はどちらのチームにも属していない元凄腕暗殺者。現在は引きこもっています。演じたのは「ハングオーバー」でもイカレタ役を演じたザック・ガリフィアナキス。イカれた役をいい感じに演じるザックは、本作ではシリアス風に迫っていました。
この錚々たるメンバーで罵り合い、殺し合い、愛し合うという破格の作品でした。
オフィスは危険区域
危険なアイデアが爆発した本作。机の脚や鉛筆は当然武器です(?)が、まさか”あんな物”まで武器にするとか・・・。特に印象に残ったのは”シュレッダー”でした。全てが最新式であろうこのファクトリーに、まさか上部分を取り外しても、何かに押し付ければ稼働するシュレッダーが置いてあるなんて・・・。そのせいで凄惨な映像になっているじゃありませんか。面白かった!
オフィスは危険でいっぱいという、そんなバトル展開を見せますが、実は単なるおバカバトル物ではありません。背景にオバマ新大統領就任時において、過去の遺物が破棄される事を嫌った”何者か”による謀略。そこには汚れ役を担ってきた者の誇りがありました。という展開を魅せて来る思惑ホットな作品。グダグダ感に負けずストーリーを追えば、中盤以降は作り込みを感じます。ただ未解決事項で一つだけ気になるのですが、なぜ作品名が”ドッグ×ドッグ”なんでしょうかね。理解不能・・・

⇑ 手あたり次第武器にする
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コメント も、文句以外で・・・