後味苦い作品
ポッドキャストで売れてる男
”ナッシー・パーティー”というポッドキャスト番組で有名なウォレスは、自分の脚を切ってしまった通称”キルビル小僧”へ取材しにいきます。しかしその少年は自殺しており、無駄足となってしまいます。バーで酒を煽り、トイレに行くと”数々の冒険譚を聞きたくないか”という広告を目にし、早速連絡を取ります。
広告主はハワード・ハウという車椅子の老人。冒険譚と紅茶を頂くウォレスは満足げですが、急な眠気が襲います。そして目覚めると「毒蜘蛛に噛まれて意識を失ったんだ。」と説明されます。さらに命を救うために足を切断。ウォレスの質問をはぐらかすハワードの目的は”ミスター・タスク(セイウチ)にウォレスを改造する”こと。そして狂気の手術が始まるのでした。
笑って観るつもりだったのに・・・
”セイウチに人体改造”とか”ジョニー・デップが滅茶変装”という情報だけで視聴に踏み切ったこの作品。下品でサイテーなウォレスに溜息をついていたのは序盤だけ。中盤からは精神的にクル姿へと変貌します。精神汚染系の作品なため、グロ苦手や落ち込みやすい人は要注意作品です。
最初に”実話ベース”と説明が入ってきたのでびっくりしましたが、これは監督が自身のポッドキャストで話した物語を基にしているだけなのでご安心を。脚色とかではなく完全な妄想と思えば気も楽。多少は笑える設定も書いておきますので、気軽に臨んでみては・・・?
セイウチにしたいって!?!?!?
タスクと名付けたセイウチの事を熱く語り、友情を感じているハワード・ハウという男。異常なのは”タスクを作りたい”という狂った考え方でした。「人とはセイウチではないのだろうか」という問いには感銘をうけました。何かのジョークかとも思うこの思想を、本気で取り組むハワードに拍手と嘲笑を送ります。
セイウチにされた男の悲哀に満ちた物語ですが、これは監督の妄想発言から始まったおふざけ作品です。そう考えると無理もありますが、しっかり作ってきたとも思えます。ウォレスセイウチも本気で作られており、よく見れば愛嬌があるとかないとか、そんな顔してます。人体改造映画としては上位に入る名作ではないでしょうかねえ。。。
コメント も、文句以外で・・・