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政治家は”夢と理想”を語れ「ローマに消えた男」

ローマに消えた男 ☆映画あらすじと感想
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3.4 こういう政治家も1人ぐらいならOK

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\サブスク引き籠り応援団です/

イタリア最大野党書記長の苦悩

全国大会の舞台で中年女性に「言葉が出ないのは何も語る事が無いからよ」と、強く辛辣な言葉を投げかけられているのはイタリア最大与党書記長エンリコ・オリヴェーリ。世論調査では党の支持が低迷しており、エンリコ自身の評価も下がっていました。そして党大会の帰り側近のアンドレアに「元気で」と声を掛けます。そしてそのままエンリコは姿を消すのでした。

アンドレアはエンリコの失踪について党の幹部に「数日入院することになった」と嘘をつき、エンリコを探します。そしてジョバンニという双子の兄弟がいる事を知り、居場所を聞くためにアパートを訪れたアンドレアはジョバンニがエンリコと瓜二つな顔だったことに驚きます。そこでこのジョバンニに”替え玉”の依頼をするのですが、しかしこの男は“狂人”と呼ばれるほど破天荒な人物。この替え玉が吉と出るか凶と出るかは神のみぞ知ることです。

徹底洗浄ー家族

2010年代のモンティ政権が背景

2013年製作のこの作品は2011年に財政危機に陥った責任を取り、ベルルスコーニ首相が辞任。その後に首相となったモンティによって年金改革・資産税や解雇規制の緩和などが行われた、という時代背景をテーマにしています。結果的に1年後に大きく財政の健全化がれ国際的に高い評価を受けました。では何故この作品のように国内が荒れているのか・・・

それは年金支給開始年齢の引き上げや税金増を始め、政策のほとんどが”国民に強い痛み”を与える内容が原因でした。そして国民支持率低下、改革批判やボイコットが繰り返される暗黒の時代へと陥ってしまいます。国民は野党側にも問題ありとし、政治全体に対する不信が広がっているという時期の作品になります。


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中身がなくても熱いメッセージ

シリアスパートが多いのですが、ブラックユーモアに溢れた作品ジョバンニの答弁には”熱”があります。しかし話の内容には中身がありません聴衆”何言ってるかよくわからないが、何かしてくれる人だ”と感じさせる話し方でした。”狂人”というより陽気なおじちゃんが政治家っぽい事を言ってるというコメディ。大笑いはできませんが、味のある面白さがあります。

主演トニ・セルヴェッロの1人2役ですが、暗いエンリコと陽気なジョバンニを表情で人分けできる彼はやはり名優劇団挙がりの表現力は流石の一言。あとは街並みの美しさとイタリア文化の奔放さは日本にないものでした。何もない50代おっさんに言い寄る20代(30代なのかな?)女性とか夢のある国ですよね。ストーリーは重すぎず、最後まで引き込まれるイタリアンコメディでした。

Vivaすぎるだろ(笑)「Viva!公務員」
イタリア人のケッコはアフリカのとある場所へ向かっています。道中ハイヤーが故障し歩くことになり、更に原住民に捕まりこの地に訪れた理由を問われます。ここから始まる話は、子供のころから「公務員になりたい!」と夢を見、そして夢を叶えた男の成功と現在に至る物語です。

⇑  こちらも国営の問題点をコメディ風味に皮肉ってます

演説の恐ろしさを”独裁者”から学ぶ「帰ってきたムッソリーニ」
イタリア・ローマのとある広場で悪戦苦闘しているのは映像作家カナレッティ。同じ時広場に空からベニート・ムッソリーニが降ってきました。何が起こったのかも理解できないムッソリーニは、新聞を見て2017年である事を知り気を失います。そしてカナレッティと手を組みTV出演を果たし、そして悪魔的で魅力的な”演説”を披露していくことになります。

生き方を変えた、理由は他の誰かの生き方だった「善き人のソナタ」
2006年の映画「善き人のソナタ」のあらすじと感想。1984年の東ドイツ、国家保安省ことシュタージは反逆者・脱走者を容赦なく取り締まり監視しています。本作は監視を行うヴィースラーの変化を描いたドラマ。リアルな重厚さが歴史を語ります。
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