カフェ・ザッハーの異世界間が贅沢!
ザッハトルテが運命を決める
ベルリンで”クイズの問題を作る”仕事をしているカールはいつもと変わらぬ朝、出社前に並んだウインナー屋で美女に声を掛けられます。ニニと名乗る彼女に運命を感じ街を案内する事にします。そして楽しい時間はあっという間、彼女はウィーンに帰る為バスへ。慌てて電話番号を入力してもらうカールですが、運悪く上司からの電話が・・・登録前に電話番号が消えてしまいます。バスの停留所まで向かい探しますが、更に運悪く散歩していた犬のリードに引っかかり姿を見失ってしまうのでした。
気落ちしたカールですが、会話の中で聞いた「誕生日には15時にカフェ・ザッハーで予約して、ザッハトルテを食べるの」という話を思い出します。そして思い立ったカールはウィーンへ引っ越し、毎日15時にカフェ・ザッハーでニニを待つことにします。そしてとあるケーキ店の主人ミリアムと出会います。彼女はバスの停留所でカールが引っかかった犬の飼い主。最悪の再開となりましたが、それが原因で毎日ザッハーへ通うカールの姿を見て責任を感じ、運命の女性ニニを探す手伝いを始めるのでした。
名言までお洒落な作品でした
カフェ・ザッハーで出会った”おばあちゃん”が名言しか言いません。最初の会話で「本当のザッハトルテを初めて食べる」と話すカールに「初めてはその後全ての基準になる」と返します。そして食べた感想に「うまいなんて言葉じゃなく、夢のようだと言いなさい」と。上品で初対面者に向かって厳しい態度に感じますが、”聞き手”が聞きたい言葉を教えていました。
この後も続々名言・金言がでますが、僕が気に入った・気になったのはかなり終盤に電話番号について「情熱的ね。愛を感じるわ。」という一言。聞いたカールも観ている僕も”どうゆうこと?”と目が点になりましたが、後からジワジワ”もしかして・・・”と思い当たりました。このおばあちゃん、本当にロマンチックな話が好きな麗女でしたよ。
ザッハトルテ
ロマンチックはカッコ悪いもの
大体ロマンチックな行動って変です。SNSではなく、365日の覚悟でニニを待つカールはちょっと怖い。この後も決して良い姿ばかりではないカールに笑ったり、呆れたりを繰り返してしまいます。しかしカフェ・ザッハーのウエイトレスが言った「世界にはロマンチックな人が必要なのよ」で世界が一変。”運命の人に会いたいという純粋な作品”に切り替わった瞬間でした。
カールの行動はとてもロマンチックで、やっぱり男の方がロマンチストと思いニヤニヤして観てました。しかし本作の女性も実はカールに負けずロマンチストです。なんせカールの変な行動を見て応援してしまうのですから。そして前述した一番気になったシーンの、”見つけて欲しい”を伝える方法がロマンチックじゃないですか!運命を信じて100日以上待ち伏せする事が出来る、そんな男の本気を確かめる方法はコレ!映画ザッハトルテは後味まで甘い作品でした。
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