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波と変化の”うねり”に生きる少年たち「ブレス ~あの波の向こうへ~」

ブレス あの波の向こうへ ☆映画あらすじと感想
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ブレス あの波の向こうへ(字幕版)

3.2 サイモン・ベイカー監督デビュー

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出会ったのはサーフィン

オーストラリア南西部に住む高校生のパイクレットは読書好きで内向的な少年で、家族から愛されて育っています。そしてその親友ルーニーは真逆な好奇心旺盛で強気ですが、暴力的な父親から逃れようとする生活。正反対なでも気が合う2人はある日ソーヤー岬で、1人の男性に魅了されます。

それは高くうねる波を乗りこなすサーファーの姿。2人はサンドーと名乗るこの男性に憧れ自作(発泡スチロール)でサーフボードを作り練習を始めます。また同時にアルバイトをして本物のサーフボードを手に入れようとしています。そして念願のサーフボードを購入した帰り道、サンドーから声を掛けられます。こうして2人はサーフィンを教えてもらうようになりますが、多感な少年たちの前にはサーフィン以外にも試練が待ち受けているのでした。


Ocean&Earth サーフボード BRAINS EZI-RIDER 6’0″ BLACK

名俳優の監督デビュー作

監督兼サンドー役サイモン・ベイカー。2008年~2015年までCBSで放送されたテレビドラマ「メンタリスト」の主人公パトリック・ジェーン役で一世風靡をした俳優です。映画でも「リング2」「プラダを着た悪魔」等で有名ですが、他作品は日本上映されてないものが多いので残念です。そんな名俳優の監督デビュー作の手腕は如何なるものでしょう?

原作はティム・ウィントンが2008年に発表した青春物。サーフィンに賭けた青春時代を描いていますが、本作では少年たちの葛藤・現実・欲望といったリアルな生き方に焦点を当てています。少年から青年へと”変化”していく心と体を、美化する事なく表現した手腕に粗さは感じませんでした。サイモン・ベイカーは芸術肌な監督として既に完成されているようです。

乗り越える荒波は海以外にもあるのが人生

純真無垢な少年から何かが失われていく。それを成長というのか、それとも違う何かなのか。本作を観た後の余韻がしばらく頭から離れません高い波に恐れていた2人ですが、成功すると恐怖心が無くなり快楽へとなります。これはサーフィンの話に見えますが、人生そのものとぴったり重なっていました。この”成長はサーフィンのように”というテーマがしっかり伝わってきました。

少年役の2人はサーファーですが俳優ではありません。この辺りにサイモンの”染まっていく感を演出”ではなく、実際に”染まっていない人を起用”したこだわりが見えます。演技ではない表情を模索したのでしょう。観方によっては退屈にもなる本作は、邦画「稲村ジェーン」と重なって見えました。何もないけど何かがあった、そういう時期を”青春時代”と呼ぶのです。・・・いや、この少年はかなり大ごとになってますけどね・・・

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