おじさんバディも悪くない
イギリスに住む天使と悪魔
6000年後にハルマゲドンという天使と悪魔の決戦の場として創られた地球。心優しき天使アジラフェルは、この創造によって創られた人間に寄り添います。そして創造に一役買ったクロウリーですが「折角作ったのに6000年後に壊すなんてありえない!!」と反抗し堕とされ悪魔になってしまいました。
そしてきたる6000年後のイギリス。アジラフェルとクロウリーの2人は人間社会を大満喫中。しかしいよいよハルマゲドンが近づき両種族共に動き始めます。きっかけとなる少年アダムがサタンの血に目覚める瞬間が決戦の時。アジラフェルとクロウリーは協力して覚醒を妨害するのですが・・・
軽快で奔放なおっさんバディ物
アジラフェルは天使であり人間を”見護るだけの立場”だったのですが、楽園を追われるアダムとイブに炎の剣を渡してしまいます。クロウリーは追われる原因となった”イブが知恵の木の実を食べた事件”の犯人。両者共に勝手な事をして上司や同胞から睨まれますが、6000年後も凝りていませんでした。
高級車を乗り回すクロウリーと、本屋で好きな著者の文庫を集めているだけのアジラフェル。お互いに好きな事に没頭しており、戦争回避に努める理由も趣味一徹。見習いたい。こんな2人は世界創造時からの親友で、共に人間社会に溶け込み、人間が生み出した文化を愛していたのでした。
聖書に興味をたせるための作品かも
天地創造という背景から最初はかなりゴチャゴチャしています。それもそのはず日本人は聖書に馴染みが少ないのですから。黙示録や旧約等が好きな方はニヤニヤして”そんなことあるかい(笑)”となります。あまり興味ない方は単純に”おバカな会話だな”と思えばいいのです。意味深な発言なんかない作品ですから。
変な衣装にノリの良い会話。ツンな天使にデレな悪魔。気取ったBGMに破天荒な世界観とイギリスらしいコメディ作品で品があります(嘘ついたかも・・・)。聖書で悪ふざけ全開のネタ満載で、観終わるとつい聖書の内容について調べてしまいます。本作はヨハネすら笑顔になる現代の聖書広報作品でした。
コメント も、文句以外で・・・