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見え方が違うのは”立場”が違うから「83歳の優しいスパイ」

83歳の優しいスパイ ☆映画あらすじと感想
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3.6 こんな方、いるいる

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探偵事務所の高齢男性募集広告

チリの探偵事務所が”高齢者男性募集”の広告を出しています。条件80歳から90歳ぐらいで、電子機器が使える事、3ヶ月の長期活動が可能という内容でした。そして条件が揃い雇用されたのがセルヒオ。彼は最近妻を亡くし、親族も娘一家だけで身軽です。そして仕事内容を確認に来たセルヒオに告げられたのは”老人ホーム内でのスパイ活動”でした。

聖フランシスコ特養老人ホームに入所している”ソニア”という女性の家族が、ホーム内で盗難や虐待があるみたいだ、と疑っているため老人ホームを調べて欲しいという内容です。そしてセルヒオはスパイに必要な機器を”かろうじて使える”ようになり、老人ホームに潜入します。紳士的なセルヒオはすぐに周囲の人間に信頼され、そしてホームの実態を知る事になっていくのでした。

リアルすぎるドキュメンタリー

夕方になると帰りたがる亡くなった母に電話をかける、自分の記憶が長く持たない事を気にしている、詩を作って発表するなど、とてもリアル介護現場でよく見る光景が見えてしまい、職業柄鑑賞タイムではなく仕事目線になる事もしばしば・・・。それもそのはず、ドキュメンタリーな本作に登場している方々は演技ではなく本当の利用者さん認知症を患った方々の共演は本当にこんな感じなんですよ。

更にこの認知症の症状には盗難癖や被害妄想もあります。職員に限らず物を失う事はあるし、起こってない事でも”やられた”と言われる世界なのです。そんな中、認知症のないセルヒオ今回のスパイ活動に疑問を抱いていきます。

外からでは見えない

セルヒオが一番気になったことは、老人ホームに”家族が訪れて面会する事がほとんどない”事でした。来ない家族が老人ホームでの出来事を知っているはずもなく、なぜ虐待の話が出たのか見当もつきません。実際に生活したセルヒオはホームは楽しく、問題は別にあると確信していきます。

見えない、でなく見てないけど何となくという容疑。そんな容疑を晴らそうとするのは83歳の心優しきスパイです。心温まるイメージで観始めたのですが、実際はちょっと物悲しい物語となっています。とても現実的で、実際に自身の父母が施設に入ったら頻繁に会いに行・・・かないだろうなあ・・・83歳で老人ホームを探るという設定の良さと、現実味がっつりな内容に深みを感じる作品でした。

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