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”罪”とは神が決めたものなのか「聖なる犯罪者」

☆映画あらすじと感想
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3.7 簡単になり代われもんなの?

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贖罪と信仰

第2級殺人で少年院に収監されているダニエルは、訪れる神父との交流で信仰心に目覚めます。しかし犯罪歴があるため神職に就く事は叶いません。仮出所した先で再びドラッグとアルコールに浸されていきます。とある村の製材所で働く事が決まったダニエルは、生活を改めるため村の教会へ訪れました。

教会にはマルタという女性がおり、話の勢いでダニエルは自身を「俺は司祭なんだ。」と口に出します。それを信じたマルタは村の司祭に話し、ダニエルは司祭として一晩教会に泊まります。しかしこの村の司祭は”アルコール中毒”で、治療療養をしたいとダニエルに代理を依頼します。そうして犯罪者ダニエルは村の司祭を務めるチャンスを得たのでした。

ポーランドの宗教と治安事情

国民の90%以上がカトリック信者と言われているポーランド。国内の教会数は1万を超え、学校の授業ではキリスト教を道徳の一環として学んでいます。しかし国民の大半が敬虔な信者か、という問いには”NO”となります。若者はドラッグ、日常的には軽犯罪が多い国です。

とはいえ”日本と比較して”というレベルであり、2000年頃から治安は大きく改善されました。ポーランド安全対策基礎データでは欧米主要国と比較すると著しく高い状況ではないとあります。本作では敬虔なカトリックになろうとする犯罪者、というギャップで目を惹く作品となっています。

神の意思は十戒にあり

神が人に与えた律法として”十戒”があります。しかしこれは神から見れば人は全て罪人という意味を含んで(と僕が感じて)います。神から見ればダニエル・少年院慰問の司祭・村の司祭、その全員が同じモノ神職に就く事ができない、というのは人間が決めた事であり神の意思ではないのです。

そんな本作の妙はダニエルの真意にあります。司祭として振舞う彼は、本当に心から神職に達したように見えます。しかしその反面、”誰かに賞賛される自分に酔っている”風にも見えます。この辺りに引き込まれてしまいました。この作品で投げかけられた、”どっちが本当のあなた?”という問いにこそ神の真意の一端を感じます。

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