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完成しなかった核爆弾「太陽の子」

太陽の子 ☆映画あらすじと感想
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映画 太陽の子

3.2 原子爆弾の研究というのは実話

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戦況の悪化と新型爆弾

1944年9月、日本の戦況は悪化するばかり。日本海軍は秘密裏に京都帝国大学に新型爆弾の開発を命じます。この”F研究”に選任された荒勝文策教授は日本では並ぶ者のいない原子物理学の権威。新型爆弾の開発のため更に幾人もの教授が参加します。学生である石井修も日本のために研究に身を投じる者の一人でした。

修の自宅には幼馴染の朝倉世津疎開の為身を寄せています。そんな折、修の弟であり軍人裕之が配置換えのため一時帰宅してきます。幼馴染と弟と久しぶりに食卓を囲み喜ぶ3人ですが、この再会から葛藤が強まります。修は純粋に学者として核を研究しているのですが、同時に大量殺人兵器の開発をしていることを理解しています。この爆弾開発の果てに待ち受ける結末とは・・・


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”未来”をきちんと想像していた女性

修は研究バカで兎に角”核爆弾の開発”しか頭にありません。そして弟の裕之は夜中に1人海に身を投じようとします。「戦争なんか早く終わればいい。勝っても負けても何も変わらないんだ。」と壊れた心をさらけ出します。戦争によって希望も未来も失ったこの若者2人を横目に、唯一の女性である世津も自分の話をさらけ出します。

「結婚どころじゃないぐらい忙しいの。戦争が終わったら教師になって、次世代の人を育てるのよ。」と未来の話をしました。世津の話のおかげで兄弟も少し前を向く事ができました。現実に立ち向かう強さがあったのはやはり”女性”でした。夢も希望も光も持っていた彼女2人の若者には眩しすぎる程綺麗な存在だったのが伝わってきました。

未来を信じた結果・・・

爆弾が唯一の未来で希望という、既に絶望的な世界国の為に研鑚をし続けた修でしたが、その先に未来はありませんでした。それはきっと爆弾が完成していたとしても同じこと。むしろ完成し日本が投下していれば、もっと凄惨な出来事が待ち受けたかもしれません。どちらにせよ”明るい未来”の見えない戦争作品です。

今の日本はどうだろう?そんな声が聴こえてくる作品。自分が作っていた爆弾の威力を自国で見た時の気持ちは計り知れない虚無。人間は”太陽の子”を上手に使う事が出来ないのです。それは今現在でもきっと変わってません。この映画作品が2021年に出来た事は感慨深いモノがあります。願わくば同じような出来事が繰り返されないよう、こういった作品が世界で発表されればいいな・・・なんて考え込んでしまいました。

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